2018-01-01から1年間の記事一覧

宝島

宝島それでも、生きることの美しさ。それに尽きる。簡単には読書メーターの方に記録したが、どうしても気持ちが収まらず、感じたことをもう少ししっかりと残しておきたくなった。沖縄が日本に返還されるまでの20年間が、体験出来る本。読書、だろ?なんだけ…

殺人犯はそこにいる―隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件―

多くのひとに、読んでほしい。多くのひとに、知ってほしい。この本については、多くを語れない。ノンフィクションだからだ。あいだを想像で埋める事もない、事実だから。そしていまも、おさめがたい、現状が続いているという事も。。私も文庫Xのカバーで購…

イモータル(不滅の書)

若い頃に手を出して、断念した本。近くの本屋さんのお勧めコメントがあり、平積みされてた。こういった、難しい本は滅多に手に取らないけども、読んでみたいと思わせる、絶妙な帯と、カバー裏の紹介文。こちらにつられる訳です。'救い''救済'私が知りたいの…

天地に燦たり

本格歴史小説‥普段、単行本はあまり手に取らないのだけど、こちらは縁あって発売日に購入。最初はがっちがちの硬い感じなのかと思ったし、またもや最後まで読めるのか不安がよぎったけど、このお話は主人公が3人いて、いろんなことが、次から次へとどんどん…

事件(若草物語)

巻頭に宮部みゆきのエッセイ付きバージョン。(3回に渡って出ていて、その度に加筆、修正されているとの事。巻末のあとがきより)宮部みゆきがそう言ってるだけで、そうなのかという説得力。さすがです。それもそのはず、丁寧に、緻密に、裁判のあれこれが書か…

京セラフィロソフィ 哲学

分厚いです。だって、フィロソフィですもの。哲学の書です。私、普段はしがない雇われ店長でして、ビジネス書も、わりと読みます。ちょっとでも、自分に合う方法で、まさにこれならと心を打ち、かつ指針に加えることか出来る部分かないのかと、広大なビジネ…

かたづの!

良かった‥こんな歴史小説もあるのかと、思ったし、読めて良かった。愛があるのは、語り手がねねさまの事を、愛しているからだと思うのですが、それが人ではない視線から見るので、重苦しくなり過ぎず、率直で素直な様子が可愛く感じてしまう時もあり、時と…

教団X

まず最初に‥ミステリーとか、エンターテイメントとか、思って読んだら全然違いました。砂の王国神の子は皆踊るこんなかんじなのかな?と思って(上記2作も、フィクションとノンフィクションでまたテイストが違うのですが‥)読み始めて、性描写が多いので、あ…

黄砂の籠城

進撃は1冊で、籠城は上下の2冊。さて、今回は柴五郎中佐と一緒に行動した、櫻井伍長の視点で書かれる籠城側の話。(厳密にいうと一緒に行動したとかではないのだけど‥)最初に、ひとつだけ気になることが。文中にある、日本人として生まれ、育つこと、連綿と…

主に警官と戦艦 佐々木譲

佐々木譲の警察小説が好きだった。好んで読んだ時期があったので、今更一冊ずつ書くほど鮮明ではないけど、簡単に書いておく。①笑う警官(道警シリーズ)②警視庁から来た男③警官の紋章④巡査の休日もとのタイトルは、うたう警官。私が購入した時は既に笑う警官…

いっしん虎徹

花鳥の夢も読んだが、いっしん虎徹について今回は書く。花鳥の夢の狩野さんは、かなりモヤモヤさせられましたが、こちらは虎徹の性格なのか、モヤモヤが少なく読みやすかった。でも、それは興里の性格とかよりも、奥さん(ゆき)の存在が大きく、お話の中でも…

アウト&アウト

矢能さんと、栞ちゃんのハートフルストーリー。(関連作、未読。)探偵物かと思って読んでみたら、全然そんな事なかった。探偵物って、気取ったようなイメージがあったのであまり好きではなかったけど、矢能さんのスカッとした性格も相まって、スカッと話も進…

黄砂の進撃

黄砂の進撃、もちろん籠城も読むつもり満々でまずはこちらから。流を読んでから大陸の歴史物にも興味が出だした。‥正確に言うと、蒼穹の昴を読んだ時からちょっと潜んでいた‥。歴史にも詳しくないし、正しい知識もないので、全くの読書感想文になることは、…

直木賞受賞作品本屋さんに並んでいてずっと気になってた本。帯が青春小説とコピーがあったため、もやもやした文学的な内容かと思っていたので、そのギャップもあったかと思う。もっと早く手に取れば良かった。(つまり、とてもおもしろかった)いままで読んだ…

南極風、還るべき場所

笹本さんの山岳小説どちらも良かった。南極風のほうが、荒れ狂う雪山に追い込まれる臨場感がすごい。読んでいて、迫力と、全てが削り取られていく焦燥と、それでも一歩ずつすすんで行く、意志ではないのかもしれない、突き動かされるその感覚。自分はきっと…