南極風、還るべき場所
笹本さんの山岳小説
どちらも良かった。南極風のほうが、荒れ狂う雪山に追い込まれる臨場感がすごい。
読んでいて、迫力と、全てが削り取られていく焦燥と、それでも一歩ずつすすんで行く、意志ではないのかもしれない、突き動かされるその感覚。
自分はきっと体験しないであろう、雪山への憧れが相まって、極限に挑み、一途に山と向き合う人に敬意を持たづにはいられない読後感。
南極風には、ミステリーな要素もあり、山岳小説素人の私には、その要素のおかげで読み進め易かった。
ただ、それ以外の山部分も魅力で、いつか行ってみたいなと思わずにはいられなかった。
還るべき場所
これは、内容を書くとネタバレ?になってしまいそうなのであまり書かないですが、会長の人柄‥決断力がとても痺れますよ。
主役の用な存在感で主役でないところが、また良かったかと。
- 作者: 笹本稜平
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2015/05/15
- メディア: 文庫
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